切り干し大根や高野豆腐などの乾物を水の代わりにヨーグルトで戻し、グラタンやスイーツなど洋風にアレンジす る調理法が注目されている。戻し汁を捨てないため栄養素が流れ出ないメリットがあり、料理の幅も広がる。斬新なアイデアは海を越え、食の本場イタリアでも 絶賛されている。 (細川暁子)
“乾物ヨーグルト”を提案するのは、乾物の普及を図る一般社団法人「DRY and PEACE(ドライ・アンド・ピース)」(横浜市)の共同代 表のサカイ優佳子さんと田平恵美さん。切り干し大根や高野豆腐、干ししいたけなどの乾物を、冷蔵庫の中でプレーンヨーグルトに七~八時間浸す。栄養素が乾 物に染み込み、一緒に取れるメリットがある。
乾物は、二〇一一年の東日本大震災で非常食として見直されたが、使い道が限られていることから、サカイさんらは新たな調理法を模索。ヨーグルトで戻せば洋風にアレンジできると考えた。
今年九月にはイタリア・ミラノで開いた食のイベントで、ヨーグルトで戻した煮干しの揚げ物などを披露。「おいしい」とイタリア人に大好評だったという。
今回は、お勧めの二品の作り方を教えてもらった。一品目はヨーグルトで戻した切り干し大根のグラタン。シャキシャキの切り干し大根とチーズの組み合わせは子どもも喜びそうだ。
もう一品は、ヨーグルト浸けの高野豆腐をカリカリに焼くスティックケーキ。ぱさつきがちで、地味な高野豆腐のイメージががらりと変わる。サカイさんらが出版した本「ヨーグルトでもどす魔法の乾物レシピ」(主婦の友社)で紹介している。
◆切り干し大根のグラタン
【材料2人分】
切り干し大根 60グラム
プレーンヨーグルト 180グラム
ベーコン 50グラム
小麦粉 大さじ2
牛乳 200ミリリットル
バター 適量
チーズ 30グラム
【作り方】
<1>切り干し大根とプレーンヨーグルトを容器に入れ、よくからめる。ふたをして7~8時間冷蔵庫に置く。キッチンばさみで食べやすい大きさに切る。
<2>ベーコンは千切りにし、フライパンで脂を出すように弱火で炒める。
<3>(2)に小麦粉を混ぜ、焦がさないように弱火で粉っぽさがなくなるまで炒める。牛乳を加えて煮る。
<4>(3)に(1)を加えて温めたら火を止める。バターを塗った耐熱皿に移し入れ、好みのチーズを載せる。
<5>240度に予熱したオーブンで焼き色がつくまで10分ほど焼く。
◆高野豆腐のスティックケーキ
【材料2人分】
高野豆腐 2枚
プレーンヨーグルト 120グラム
A(溶かしバター大さじ2、砂糖大さじ2、バニラエッセンス少々)
カボチャの種 24粒
【作り方】
<1>ビニール袋などに高野豆腐とプレーンヨーグルトを入れて、高野豆腐全体がヨーグルトに覆われるようにしてから冷蔵庫で7~8時間置く。
<2>(1)の高野豆腐を取り出し1枚を3等分に細長く切る。Aをまんべんなくからめる。カボチャの種を4粒ずつ載せる。
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